NEXTA MAGAZINE

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/ 2022.10.28

  • SE 構法

リビングを吹き抜けにするメリット・デメリット

明るく開放感のある吹き抜けのリビングは、多くの人が憧れる間取りのひとつ。家を建てるのであれば、理想の間取りを実現したいものです。

しかし、いざ建築するとなると、メリットだけではなくデメリットも気になることでしょう。ここでは吹き抜けのメリットとデメリットをご紹介いたします。住み心地のいい家づくりのお役に立てれば幸いです。

吹き抜けのあるリビングのメリット

おしゃれな空間を演出する「吹き抜け」は、見た目以外にもさまざまなメリットがあります。

坪面積が狭くても開放感のあるリビングになる

吹き抜けは上下階の空間をつなげているため、広い空間が生まれます。窓も2階分の高さが取れるので、大きな窓を設置してもいいですし、ハイサイドライト(高窓)から日差しを取り入れることも可能です。縦に長い空間は、面積以上の広さを感じさせる効果が期待できます。

家族とのコミュニケーションが生まれる

1階と2階の空間がつながっている吹き抜けは、日常的にコミュニケーションを取りやすい間取りといえます。なぜなら、生活音や人の気配が感じられるため、家族のちょっとした変化も敏感に察知できるからです。

間取りにもよりますが、2階のリビング側の壁に吹き抜けにつながる窓を設置したり、1階と2階の間に踊り場を設けて「スキップフロア(中二階)」を設ければ、自然と家族とのコミュニケーションも深まります。

住宅街でも明るいリビングが可能

「住宅街では大きな窓だと外からまる見え。カーテンを閉めたままになってしまうのでは?」とご心配な方もいらっしゃるかもしれません。住宅街の場合、吹き抜け上部のハイサイドライトやトップライト(天窓)から自然光を取り込めば、明るいリビングが実現できます。プライバシー保護の観点からもオススメです。

室内の風通しが良くなる

吹き抜けは窓の高低差が大きいため、下から上の方へと暖かい空気が大きく動き循環します。空気の流れを考慮して窓が配置されたリビングは、非常に風通しがいいのです。

建築費用が抑えられる

吹き抜けを作る場合、その分、床材の費用はかからないため、建築費用が抑えられます。しかし吹き抜けの工事費用がプラスとなる場合もあります。必ずしも建築費用が抑えられるとは限らないため、建設業者に確認するようにしましょう。

固定資産税が安くなる

固定資産税の算定の根拠となるのは床面積です。吹き抜け(2階部分)は、床がないため床面積に含まれません。そのため、固定資産税の対象とはならないのです。

吹き抜けのあるリビングのデメリット - 後悔する人が多いポイントは

自然光を取り入れやすく、開放感いっぱいの吹き抜けリビング。しかし「居住スペースが狭い」「空調が効きにくい」といったデメリットもあります。後悔しないためには、事前にデメリットもしっかり把握し、工夫と対策を施しましょう。

空調が効きにくい/暑い、寒い

吹き抜けは「寒くて光熱費がかかる」というイメージの方も多いでしょう。たしかに広いリビングは窓が大きく外壁も多くなるため、暑さや寒さを感じやすくなります。そこでポイントとなるのが「断熱性」です。断熱性の高い施工を行っている家屋であれば、空調が効きにくいことはありません。

音が気になる

空間が仕切られていないため、生活音が響きやすいといえるでしょう。家族とのコミュニケーションという点ではメリットなのですが、就寝時や受験生のいるご家庭などではデメリットになる可能性があります。

匂いが気になる

キッチンの匂いは、温められた空気と一緒に高いところにたまります。しかし周囲に壁があるので匂いがあまり拡散しません。空気の流れを読み、換気扇の位置などに配慮すれば、換気しやすい面もあります。

掃除がしづらい/電球が変えづらい

開放感のある高い天井は、吹き抜けの一番のメリットですが、心配になるのが、掃除の仕方や電球の取り替え方ではないでしょうか。はしごをかけないと届かないような場所での作業は負担になり、落下の危険性もあります。

転落が心配

小さなお子さんのいるご家庭やご高齢の方がお住まいの家屋では、吹き抜けから転落する可能性にも備える必要があります。いくら気をつけていても、事故は突発的に起こるものです。吹き抜けに限ったことではありませんが、転落防止対策をしっかり行っておきましょう。

2階のスペースが狭くなる

吹き抜けをつくると床面積が減るため、どうしても2階のスペースは狭くなるものです。部屋の広さを確保するのであれば、収納スペースを削ったり工夫する必要があります。

それぞれのお部屋と収納スペースとのバランス、1階の間取り。それらをトータルに考えて、吹き抜けリビングの広さと配置を検討しましょう。

強度が不安

吹き抜けをつくると、壁・柱・床が通常の家屋より少なくなります。そのため「強度が弱いのではないか?」と心配になる方もいるでしょう。強度を落とさず、吹き抜けをつくるのであれば、耐震性の高い構法で建築してくれる業者選びが大切になります。

吹き抜けのあるリビングで後悔しないために

吹き抜けのあるリビングには、メリットだけではなくデメリットもあることをご理解いただけましたでしょうか? ここからは、どのようにデメリットの対応を行っていけばよいかご説明してまいります。

適切な空調設備を選ぶ/シーリングファンを設置する

吹き抜けは空調が効きにくいとの声もありますが、先にご説明したようにポイントは「断熱性」です。高気密・高断熱仕様の家であれば、寒さや暑さの対策も難しくはありません。

断熱対策としては、屋根や壁断の熱材やペアガラスの断熱サッシによるものがあります。それらにより、外からの暑さ寒さ侵入をカットし、リビングで快適に過ごせるようになるのです。

さらに、吹き抜けの天井部分にシーリングファンを設置すれば、上に集まる暖かい空気と下にたまる冷たい空気を循環させ、室内の温度を一定に保ってくれるでしょう。シーリングファンは意匠性の高いものが多いので、インテリアとしてもオススメです。天井が高いので多少高さのあるものを設置しても圧迫感はありません。

設計の段階で防音対策を考慮する

音が響きやすいリビングでは、設計段階から防音性能を考慮しておけば、回避できます。また断熱効果のある高気密・高断熱仕様の家は、防音効果も期待できるので、一緒に考えてもいいでしょう。

キッチンスペースを隔てる(半個室など)

キッチンの匂いは、換気扇の位置などによるところも多いのですが、匂いに敏感であれば、半個室のキッチンを検討してみるのがオススメです。コンロ前に壁を設置すれば匂いが広がりにくくなり、リビングからキッチンを見えにくくするため、生活感を隠してくれます。

電動昇降装置を設置/業者を見つけておく

吹き抜けでは、照明器具のメンテナンスや高い位置の窓掃除などもあらかじめ配慮しておきましょう。

吹き抜けの天井に設置した照明器具の電球や掃除は大変です。電動昇降タイプのものをあらかじめ設置しておくといいでしょう。目の前まで下げられるので、むしろ普通の家屋より掃除がしやすいかもしれません。また掃除やメンテナンスの業者を見つけ、定期的にメンテナンスをお願いしている方もいらっしゃいます。

設計の段階で転落防止の措置を考慮する

お子さまや高齢者のいる家屋では、吹き抜けに誤って転落することのないよう、あらかじめ対策が必要です。デザインによっては、隙間から転落する可能性もあります。柵の幅を狭めたり強化ガラスを利用するといった工夫を検討するのもいいでしょう。一時的に転落防止ネットを張る方もいらっしゃいますが、最近はオシャレなデザインで、インテリアの一部として利用できるものもあります。

2階が狭くなる分、間取りに工夫をする

吹き抜けの分、どうしても2階は狭くなるため、間取りには工夫が必要です。たとえば、リビングに階段を設置し廊下と階段ホールをなくせば、それだけ床面積が広がります。

吹き抜けのあるリビングに多いのは、1階から2階へ上がる途中に踊り場を設け「スキップフロア(中二階)」を取り入れるパターンです。お子さんが小さいうちは遊び場としても利用できますし、テレワークのスペースとして利用している方もいます。ライフスタイルに合わせ、さまざまな使い方ができるのも吹き抜けのあるリビングが選ばれている理由なのかもしれません。

耐震性の高い構法の家を選ぶ(SE構法)

木造住宅でもコンクリート造のような強度をもった家が建てられます。耐震性に秀でた建築工法が注目される昨今ですが、その中でも代表格と呼べるのがSE構法です。SE構法なら、ハイクオリティな安全品質と、デザイン性の高い空間、どちらも手に入れることを可能にします。

リビングに吹き抜けのある家・実例集

ここでは、リビングに吹き抜けのある家をご紹介します。

実例1「やわらかな光を取り込む空間/ひとが集う家」

住宅街にありながらリビングに降り注ぐやわらかな日差し。まるで木漏れ日につつまれているような心地よさです。家事の合間のティータイムが特別な時間になりそうですね。

吹き抜けの上にはささやかなプライベート空間が。外出が面倒な日も、こんなロフトがあればリフレッシュに最適! 小さなお子さんとのコミュニケーションスペースとしても活躍してくれそうです。

夜になると顔を変えてラグジュアリーな印象に。広がりのある空間にダウンライトの灯りが映えます。友人を誘ってのホームパーティーにもピッタリですね。ロフトでカードゲームに興じる子どもたちの声を聞きながら、大人はLDKでゆったりと会話を楽しむ。そんな休日が目に浮かびます。

実例2「自然を感じて悠々と過ごすLDK」

リビングでくつろぎながら自然の光を体いっぱいに感じられる、明るい空間。落としたてのコーヒーの香りに包まれながら光のシャワーを浴びて、今日の活力にする。素敵な一日のはじまりを迎えられるLDKです。

あたたかな木のぬくもりが感じられる、吹き抜けのあるLDK。東京にいることを忘れるほど心休まる空間です。大切な人たちの笑い声をBGMに、いつもより少し手の込んだ料理を作る。仕事から帰って、ほっと一息。喧騒を忘れてくつろげる場所になりそうですね。

吹き抜けのあるスタイリッシュなリビングが叶う「SE構法」の家

「SE構法」は、自然災害が多い日本に居ながら、安心して暮らしていくために開発された木造構法です。木製の柱と梁を特殊な金物を使って一体化させることで、水平力に耐えられるフレームを作ります。そのため耐震性を損なうことなく吹き抜けのあるリビングを実現できるのです。

※SE構法について詳しくはこちらのページをご覧ください
Modula×SE構法:SE構法とは

SE構法ならば、イメージ通りの開放的な吹き抜けのあるリビングが実現できます。もう、あなたの感性に蓋をする必要はありません。modulaは、心から納得できる空間づくりをサポートします。

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