NEXTA MAGAZINE

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/ 2023.04.06

  • SE 構法

ダウンフロアリビングのある家‐実例と注意ポイントを解説

床を他の部屋よりも一段下げて、空間に変化をつける「ダウンフロアリビング」。フロアを下げて高さに変化を出すことによって、緩やかに空間のメリハリが演出できるので、おしゃれなリビングスペースが実現します。

ここでは、ダウンフロアリビングのある邸宅の実例写真をご紹介しながら、ダウンフロアリビングを採用するメリットやデメリット、注意ポイントについても解説していきますので、理想の家づくりの参考にしてください。

ダウンフロアリビングとは

ダウンフロアリビングとは、リビングの一部を一段下げることによって、空間を仕切る間取りを指します。フラット床のリビングよりも、天井が高くなるため開放感がありながら、他と仕切られたおこもり感もあるので、家族が集まって過ごすリビングに多く用いられる間取りです。

小上がりスペースのように空間を段差によって区切ることで、立体感が生まれます。ダウンフロアを採用したリビングは、「ピットリビング」とも呼ばれています。高さや広さにルールはなく、ライフスタイルや過ごし方、好みに合わせて設計できます。

ダウンフロアリビングのメリット

ダウンフロアリビングを採用することで、様々な用途に利用することができ、多くのメリットが生まれます。

特徴的でおしゃれなリビングをつくりたいという方は、満足できる空間となるでしょう。
ここでは、ダウンフロアリビングの魅力について解説していきます。

空間を広く感じさせる

主に、キッチンやリビングで採用されることが多い間取りです。間仕切りを設けないことで、フロアが緩やかに区切られ、空間が広く感じられます。

ダイニングキッチンからダウンフロアリビングを見ると、スペースが一段下がっているため、ソファやテーブルなどの高さが目線より下の位置になります。床を一段下げることで、目線が下がり、天井が高くなるので、さらにスペースの高さや広さが際立って感じられるでしょう。

また、リビングの縦の空間が広がるので、奥行きが出て広く見える効果もあります。リビングを広く見せたいという方は、ダウンフロアがおすすめです。

プライベートな空間を演出できる

空間が段差で囲まれることで、秘密基地のようなワクワク感のある、くつろぎスペースになります。プライベート感のある空間が好きな方は、居心地のいい空間をつくることができるので、おすすめです。

空間にメリハリが生まれ、フラットな床にはない「おこもり感」があるため、家族がくつろげる空間を演出できます。

夏は涼しく利用できる

ダウンフロアリビングは、通常の床よりも一段基礎に近く、地面に近い構造です。しっかり基礎断熱をすることで、冬場の冷気も気にならないうえ、夏も涼しく過ごせる快適なスペースを作れます。

床暖房を設置すればぬくぬくのおこもり空間に

寒い冬にリビングでぬくぬくと過ごしたいけれど、こたつを出すと狭くなるし、なにしろインテリアに合わないというケースも多いものです。ダウンフロアリビングに床暖房を設置すると、ホテルライクなインテリアを損なわず、温かな団らんの場となるリビングが叶いますね。

段差の部分を腰かけとして利用できる

友人や来客が訪問した際にも、段差の部分を腰かけとして利用できるというメリットがあります。
一般的なリビングは、床がフラットであるため、イスやソファを設置して座るというケースが多くなります。また、床にそのまま座るということは少なく、クッションや座椅子などの上に座る方が多いのではないでしょうか。どちらにしても床にものがたくさんある状態になるので、空間が狭く感じられてしまいます。

一方、ダウンフロアは、段差があることで腰かけや背もたれになるため、スペース全体を座る場所として利用することができます。デザインによっては、長いベンチのように使うことも可能です。
そのため、わざわざ来客時にイスやソファを用意する必要がありませんし、スッキリとしたリビングを維持できます大人数のお客さんを招く機会がある方にとっては、特に大きなメリットと言えるでしょう。

小さなお子さんの安全なプレイスペースになる

小さなお子さまがいるご家庭にとっても、ダウンフロアリビングはメリットとなります。その理由は、プレイスペースとして設置することができるからです。

リビングにプレイスペースを設置する場合、お子さまが家具や家電にぶつかってケガをしたり、少し目を離した隙に離れた所に移動していたりと、心配に思うことも多々あります。

そこで、ダウンフロアをプレイスペースとすると、空間が囲われているので、目が行き届きやすく、安心して遊ばせられます。さらに、お子さまの成長に合わせて、スタディースペースやライブラリースペースにするというように間取りを有効的に活用することも可能です。ライフスタイルに合わせて空間をつくる楽しさもありますね。

リビングが遊び心のある空間になる

フラット床のリビングとは違って、段差があることで空間に変化が生まれ、遊び心のあるおしゃれなリビングになります。一段床を下げることで、別の空間を感じられます。

他の家にあまりない、特徴的でデザインにこだわりたいという方にとっては、非常におすすめです。
また、デザインのバリエーションが増えるというメリットもあります。

例えば、ダウンフロアの床面をカーペットやタイルにして、フローリングと切り替えることで、リビング全体に変化が生まれます。

ダウンフロアリビングのデメリット

多くのメリットがある一方で、ダウンフロアリビングを採用すると、デメリットが生じる場合もあります。

ダウンフロアは一度設置すると、簡単には変更することはできません。そのため、採用する際には、デメリットや注意ポイントを理解したうえで、どのように設置するかを検討することが重要です。

ここでは、ダウンフロアリビングのデメリットや対策方法について解説していきます。

寒さが気になる場合がある

住宅の断熱方式には、床から断熱する「床断熱」と、基礎から断熱する「基礎断熱」の2種類があります。

基礎に囲まれているような構造のダウンフロアである場合、床断熱は基礎から冷気が伝わりやすい特徴があります。

そのため、ダウンフロアにする場合は、基礎断熱にするというような対策が必要です。基礎断熱は、建物の基礎コンクリート自体を断熱材で覆うことで、断熱されます。床下空間も含めて家全体を断熱材で覆うため、断熱性や気密性が高いというメリットが生まれます。

床下の点検やメンテナンスが難しい

床を一段下げるとその分、床下の空間が狭くなってしまうため、点検やメンテナンスが難しくなる恐れがあります。そのため、キッチンなど給排水管が通る場所に採用する場合は、点検ができるような対策を取るようにしましょう。

床下点検口は、キッチンのような水回りから近い位置に設置します。床下の点検やメンテナンスは、基礎の劣化やシロアリ被害の防止などのために必要な作業です。リビングでは、配管を通すことはあまりないため、問題がないケースも多いですが、ダウンフロアリビングにする場合は、注意しておきましょう。

バリアフリーにはならない

ダウンフロアの一番の特徴は、段差によって空間を区切るということです。ときに、この段差がデメリットとなる場合があります。生活のしやすさを重視し、障壁となるものを取り除くという、バリアフリーの考えとは真逆となってしまいます。

ダウンフロアにすることで、段差が不便に感じてしまう方もいることを把握しておきましょう。特に、ご高齢者と一緒に住んでいる方は注意が必要です。

また、ロボット掃除機が使いづらいというデメリットも挙げられます。掃除の手間が増えることも想定されるため、先を見据えた設計づくりが重要となります。

インテリアが制限される

スペースが固定されているため、設置できる家具や置き場所もある程度限られてしまいます。
一般的なリビングであれば、どこに何を置くか気にすることなく、自由にインテリアを変更することができます。ダウンフロアの場合は、ダイニング部分とダウンフロア部分が段差ではっきりと区別されるため、インテリアが制限されてしまうでしょう。

ダウンフロアリビングのある家‐実例

実績ギャラリー|Modula吉祥寺南町

ダイニングキッチンから一続きになったダウンリビング。広々とした印象は損なわず、プライベート感のある空間になっています。

アイランドキッチンからの眺めも素敵です。家族とテレビを見ながら、会話を楽しみながら…リラックスした気分でお料理ができますね。家事の時間も、家族団らんのひとときに。

床に座ってくつろぐのは日本家屋の醍醐味。床の生活はなにかと散らかりがちですが、ダウンフロアなら空間が仕切られているので、スッキリした印象のリビングが保てます。

サンクンリビングって何?

ダウンフロアリビングと同じ意味合いで、同様の間取りを「サンクンリビング」と呼ぶこともあります。
サンクンとは、「沈んだ、一段下がった」という意味の通り、サンクンリビングとは部屋の床が一段掘り下げられた空間のことです。

リビングの床を一段下げて、床に近い生活スタイルになり、くつろげる空間がつくれます。
サンクンリビングの他に、「ローリビング」と呼ぶこともあります。

ダウンフロアにするには広いリビングが必要

ダウンフロアにするには、リビングを広く設置することが鍵となります。

せっかくダウンフロアリビングを採用しても、あまりにも狭い空間につくると、インテリアが配置しづらく、自由度も少なくなります。ダウンフロアの良さを発揮するためには、広い空間が必要です。

ただし、広いリビングをつくるとなると、耐力壁を配置できる箇所が減るため、住宅の耐震性を高める工夫を取り入れましょう。

リビングを広くするなら、「SE構法」が安心です。
SE構法とは、柱や梁そのものをお互いに剛接合して、強固な構造を作る工法です。

剛接合された骨組みによって、柱の数が少なくても充分な強度が保てるため、広いリビングでも耐震性を損なわない建築が可能となります。

※Modula×SE構法

ダウンフロアのあるおしゃれなリビングもModulaなら安心

実績ギャラリー|Modula吉祥寺南町

リビングフロアを一段下げることで、空間が緩やかに区切られ、広々とした遊び心のあるリビングになります。また、夏は涼しく過ごせるリビングに、冬は床暖房でぬくぬくのおこもり空間にと、家族の集まる快適な居場所づくりが実現しますね。

リビングを広くすることで、ダウンフロアのデメリット面もカバーできます。ただし、広いリビングは耐震性の問題も生じます。耐震性の高い工法「SE構法」なら安心して大空間の間取りを実現できます。

Modulaであれば、おしゃれな空間とともに、安全性も兼ね備えた理想の家づくりが実現します。

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