失敗しない注文住宅の間取り決め!押さえておきたい14個のチェック項目まとめ
マイホームは、一生に1度の大きな買い物です。注文住宅の間取り決めにお悩みの方も多いでしょう。間取りを決める際には、いくつか絶対に押さえておくべきポイントがあり、それを知らずに間取りを決めてしまうと、失敗してしまう恐れがあるので注意が必要です。
今回の記事では、これから注文住宅の間取り決めを行う方のために、間取り決め全般のチェックポイント、各お部屋の間取り決めのチェックポイントをご紹介します。
間取り全般のチェック項目は快適さと利便性の2つ
住宅の間取りを決める際は、「快適さ」と「利便性」の2つの項目がとても重要です。これら2つの項目は、どちらか一方が欠けてもよくありません。
たとえば、快適さを重視してお部屋の間取りを決めると、居住スペース、生活スペースを広くとってしまいます。しかし、生活スペースを広くすることだけを重視すると、十分な収納スペースを確保できず、使い勝手の悪い部屋になってしまいます。
これは、逆のケースでも同じです。利便性ばかり重視してしまうと、生活スペースの小さい居心地の悪い家になってしまう恐れがあります。
マイホームの間取りで後悔したくない方は、快適さと利便性のバランスを考え、これら2つが両立した形を模索してください。
リビングの間取りチェックリスト
リビングの間取りを決める際は、「家具を置いたときに窮屈ではないか」「玄関や外からの視線はどうか」といった点に着目しましょう。以下では、これら2つのチェックポイントについて詳しく解説します。
・・1. 家具を置いたときに窮屈ではないか
リビングには、ソファやテーブル、照明などの家具を設置しますが、部屋の広さを決める際は、これらの家具を設置した状態で快適なのかという視点で決めるべきです。後から家具を設置することを考慮せずにいると、思ったよりも窮屈で居心地が悪いといったことになりかねないので、注意しましょう。
・・2. 玄関や外からの視界はどうか
リビングは、家の中でもとくに多くの時間を過ごすくつろぎのスペースです。リラックスできるような環境であるべきですが、周囲の視線があると、ゆったりとくつろぐことはできません。
チェックすべきポイントは、玄関からの視線と窓の外からの視線の2つです。玄関からリビングまで一直線の場合、来客からリビングの様子が丸見えになってしまいます。それを避けるためにも、リビングと廊下の間に扉を設けたり、廊下に曲がり角を設けたりして、玄関から見えないよう工夫しましょう。
窓の外の視線にも気を配る必要があります。窓の外からリビングの様子が見えると、プライバシーがないばかりか、セキュリティ面でもよくありません。窓からの視界を遮るには、外に塀を設けるのがよいでしょう。
キッチンの間取りチェックリスト
キッチンの間取りを決定する場合は、「家電、ゴミ箱を置くスペースは十分か」「食品や調理器具などの保管スペースはどの程度必要か」といったことに着目しましょう。以下でこれら2つのポイントを詳しく解説します。
・・1. 各種家電、ゴミ箱を置くスペースはあるか
キッチンでは、冷蔵庫、電子レンジ、ゴミ箱などを置くスペースはあるかチェックすべきです。とくにゴミ箱は、分別が必要な場合は複数設置することになるので、十分なスペースを確保すべきでしょう。
各種家電に関しては、配線にも注意を払うべきです。コンセントの位置によっては延長コードを使うことになりますが、配置が悪いと、キッチン内でコードが行き交い、使い勝手が悪くなってしまいます。
また、ホットプレートなどの多くの電力が必要な機器を使用する際も注意が必要です。電力消費量の大きい機器をタコ足配線で使用すると、ブレーカーが落ちてしまうことがあります。
消費電力の大きい機器を頻繁に使用するのであれば、配線が集中しないようコンセントの数、設置場所を工夫しましょう。
・・2. 収納スペースは足りるか
キッチンでは、食品や調理器具、食器などの小物を保管する収納スペースが必須です。保管する量は世帯人数などによって異なります。自分の家族の場合ではどの程度の収納スペースが必要なのかをよく考え、設置スペースの広さ、数を決めてください。
洗面所の間取りチェックリスト
洗面所の間取りを決める際は、「換気窓のサイズや構造は適切か」「玄関と洗面所の位置関係はどうか」といった点に注意しましょう。以下で、これらのポイントについて解説します。
・・1. 換気窓のサイズや構造は適切か
洗面所や浴室は、水を使う場所なので、湿気でカビが発生しやすいです。そのため、換気窓を設置して、風通しをよくすることが大切です。
換気窓は、十分な風通しになるよう大きさを調節する必要があります。あまりに大きい窓は防犯面が心配です。また、外から覗かれてしまうこともあるので、窓の外の環境もチェックして、適切なサイズ、構造のものを選ぶようにしましょう。
・・2. 玄関と洗面所の位置関係は適切かどうか
洗面所や浴室は、来客にあまり見られたくないスペースです。玄関と洗面所の入口の位置が一直線上にある場合、来客から洗面所内が丸見えになってしまいます。そのような構造になってしまうと、洗面所の入口近くに目隠しを設置しなければならずスペースの無駄です。
洗面所の設置場所を決める際は、周りから洗面所内がどう見えるのかを想像し、適切な場所を見つけ出してください。
個室の間取りチェックリスト
個室の間取り決めでは、「畳とフローリングのどちらにすべきか」「窓の方角は適切か」といった点に着目するとよいです。以下でこれら2つのチェックポイントを解説します。
・・1. 畳の部屋は必要かどうか
個室を設置する場合、フローリング、もしくは和室を選ぶことになります。和室の場合、畳は肌ざわりがよく適度な硬さで快適ですが、定期的に交換する必要があったり、重い家具や湿気で傷んだりなど、少々管理が面倒です。
このような手間を考慮したうえで、畳の部屋を設けるべきか検討すべきでしょう。
和室では、床の間を設置することもあります。床の間は、日本の伝統美を感じさせてくれる素晴らしいものですが、設置した後にただの物置になってしまっているケースもあります。本当に必要なのかを検討したうえで設置しましょう。
・・2. 窓の位置は適切か
個室の間取りを決める際は、窓の位置に注意を払う必要があります。なぜなら、窓の位置でお部屋の日当たりが大きく左右されてしまうからです。
窓の方角としてよいとされているのは、南向きです。南向きの窓では、日当たりがよく、日照時間が長いという特徴があります。逆に、あまりよくないとされるのが、西向きの窓です。
西向きの窓では、夕方ごろに強い西日が窓から入り、夏場は蒸し暑くなってしまいます。また、強い日差しにより家具が日に焼けてしまうといったこともよくあります。
このように、窓の方角によって部屋の中の快適さは大きく変わります。そのため、お部屋の間取りを決める際は、窓の位置に気を配るべきでしょう。
玄関の間取りチェックリスト
玄関の間取りを決める際は、「玄関の広さ」「コンセントの位置」に注意を払いましょう。以下で、これら2つのポイントを解説します。
・・1. 使い勝手のよい広さか
玄関は、人のとおり道であり、実際にそこで生活する訳ではありません。そのため、玄関のスペースを小さくして、居住スペースをなるべく広くしようとお考えの方も多いです。しかし、玄関のスペースが小さすぎると、使い勝手が悪くなるので、注意が必要です。
玄関は、物置き場として使うこともできます。たとえば、ヒーターに使う灯油や傘、ベビーカーなどは玄関に置くと便利です。玄関のスペースを小さくすると、これらの荷物を置くスペースは無くなり、家の中で保管することになります。そうなると、出かける度に玄関まで荷物を運ぶことになり、とても面倒です。
玄関の間取りを考える際は、玄関に置くと便利な荷物を考え、それらの荷物を置いた状態でもスムーズに家の出入りができる程度のスペースを確保するようにしましょう。
・・2. コンセントの位置に問題はないか
コンセントが無いと、掃除機をかけたり、照明を設置したりできません。そのため、玄関にもコンセントは必要です。コンセントは、場所によっては使い勝手がとても悪くなる恐れがあるため、設置場所に気を配るべきです。
たとえば、玄関の右側に収納棚があって、左側にコンセントがある場合を考えてみてください。このとき、収納棚の上に照明やアクアリウムを設置すると、左側のコンセントを用いて電気を供給することになります。そうなると、電気コードが玄関を横切ることになり、とおり道の邪魔になります。
このように、人のとおり道である玄関では、コンセントの設置場所も間取りを決定するうえで重要です。
外回りチェックリスト
外回りでは、「駐車スペースの利便性」「コンセント、水栓の有無」をチェックするとよいです。以下でこれら2つのチェックポイントについて解説します。
・・1. 駐車スペースは十分か
車やバイクをお持ちの方は、間取りを決める際に駐車スペースが十分かどうか確認すべきでしょう。また、今現在は車をお持ちでない方も、今後のライフプランを考慮して、車を購入する可能性があるならば、駐車スペースを確保しましょう。
駐車場を設置する際は、広さに加え、使い勝手もチェックするようにしてください。車を車庫に入れた後に、スムーズに荷物を持って建物内へと移動できる構造になっているか、荷物を持って移動するときに雨に濡れないかなどを確認しておくとよいでしょう。
・・2. コンセント、水栓の有無
外回りの間取りで見落としがちなのが、コンセントと水栓です。屋外では、車の洗浄や庭の芝刈り、DIY作業などを行うので、電力原は必要不可欠です。
コンセントの位置は、作業スペースと近いほうが便利です。外ではどのような作業をするのか、作業頻度はどの程度かなどを考慮して、コンセントの最適な設置場所を探し出しましょう。
水栓は、ガーデニングの水撒きや、車の洗浄の際に必要です。水栓も使用場所や使用頻度などを考慮して、場所を決定するとよいでしょう。
【まとめ】 間取りは総合的に判断すべき
注文住宅の間取り決めで押さえておくべきポイントについてご紹介しました。間取りを決める際は、1つのことに固執するのはよくありません。お部屋の快適さ、利便性、セキュリティ、見た目などを総合的に判断して決めるべきです。参考にして頂けたら幸いです。