人と住まいのコラム
「不動産のギモン」が紹介する子育て環境が整ったエリアの見極め方

学び・遊びが充実!子育て環境が整ったエリアとは

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土地選びのキホン

マイホーム購入時の土地選びにおいては、治安やアクセス、周辺環境などいろいろとチェックすべき項目はありますが、その中でも子育て環境が整っているかどうかは非常に重要です。学び・遊びの両面においてお子さんの将来を左右すると言っても過言ではないので、土地選びにおいて子どもの視点を取り入れることも必要だと言えます。今はネットで何でも調べられる時代なだけに、子育てにふさわしい土地を探すためにはどんなことを意識すべきなのでしょうか。

土地選びで「子育て」は重要なキーワード

土地探しというと、どうしても利便性やアクセス、治安などの側面に注意が向けられがち。しかし、実際に住み始めてみると、生活の満足度は高いものの学びや遊びにあまり適していない土地柄だったということがよくあります。特に結婚して間もないご夫婦だと、お子さんができてからやっと気づくケースもよくあるので注意が必要。この学びや遊びの環境は、子どもの将来を左右する重要なファクターなだけに、土地探しの最重要ポイントとして最初から念頭に置いておきましょう。

特に学びの環境については、入念に吟味したいところ。自宅の近くに徒歩で通園、通学できる幼稚園や小学校がある文教地区なら理想的ですが、将来的なことも踏まえて学校が学童保育などに積極的かどうかもよく調べておきましょう。また、習い事をさせるのであれば、スクールが地域内にあるかどうかも確認しておきたいところ。一方で、幼稚園や小学校は多少遠くなるにしても、中学校や高校、大学へ進学することを考えて、できるだけ駅に近い地域に土地を探すという選択肢もあります。これなら進学後も通学しやすく、周辺に学習塾も多く点在しているので、受験勉強にも有利です。

また、意外と見落とされがちですが、その地域にどれだけの子どもがいるかも重要なポイント。少子化が進む現在、地方では子どもの数が少ないために、突然、学校の統廃合が行われることがありますが、そうなると通学がしにくくなったり、友だちと疎遠になったりするなど、子どもの日常が一変してしまう可能性も出てくるので注意しましょう。また、子どもの多い地域ではママ友にも不自由しないので、お母さんとしても新しい地区にもスムーズに溶け込むことができるはずです。

周辺環境で子どもの遊びも充実

また、子どもにとって学びと同様かそれ以上に重要なのが遊びです。子どもは遊びの中から多くを学びます。それだけに遊びもまた心身の成長に欠かせない大切な要素です。友だちと駆け回ったり、ボールを追ったりできる公園や遊び場が周辺にあり、四季の植物や昆虫たちと触れ合える自然が身近にあるような環境なら、豊かな感受性や情緒が育まれるでしょう。反対に繁華街に近いエリアでは、ゲームセンターなどあまり好ましくない遊びの誘惑があるので、幼少期にはあまりおすすめできません。

しかし、自然環境に恵まれた土地であることは必ずしもよいことばかりではありません。どれだけ風光明媚な場所でも、人の行き来が少ない場所で子どもを遊ばせるのはむしろ危険のほうが大きいからです。特に河川や渓谷があるような地域では、大人の目が届きにくく、事故などがあっても気づかれずに大事に至ることもあるからです。自然といっても、あくまでもよく管理の行き届いた街中の緑地、公園が子育てにとっては理想の環境だということを押さえておきましょう。

学区の違いで変わる学校への通いやすさ

子育てを意識した土地探しで思わぬ失敗をしてしまったという典型的な例があります。それが、「学区」の見誤り。ご存じの方も多いはずですが、学区とは現住所から通える公立の小中学校を指定した国の制度です。気をつけるべきは、自宅が近くても必ずしもその学校の学区とは限らないということ。子どもが学校に通いやすいよう、近くに家を建てたのに「実は違う学区だった」というのはよくある話です。そうなると、お子さんは想定していたよりも長い距離を通学しなければならなくなります。

この点でもう1つ注意が必要なのは、学区の変更。特に少子化の影響で児童数の減少が著しい地方や郊外では、学校の統廃合が進んでいるので、昨年度まではその学区だったのに、今年度からは違う学区になっていたということも往々にしてあります。これも事前に確認しておかないと、取り返しがつきません。市区町村のサイトにアクセスして最新の学区情報をチェックしましょう。

大人目線では魅力的な環境でも、子どもにとっては決してプラスにならないケースもあります。それだけに土地探しは子育てという視点を忘れないことが大切なのです。特にその選択次第で受けられる教育の質が大きく変わるので、学校や学区は慎重に検討することをおすすめします。

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