人と住まいのコラム
「家づくりのホンネ」が紹介する主婦が喜ぶ“家事動線”を意識した快適住宅

主婦が喜ぶ“家事動線”を意識した快適住宅

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家づくりのホンネ

厚生労働省の統計データによると、2016年には男女共働き世帯が1129万に達するなど、男女の共働きの割合が年々増加傾向にあります。 しかし、共働きが増えているとはいえ、家庭において家事の大半を担うのは女性であることは大きく変わってはいません。そのため、家を建てる場合は、家事のしやすさを重視した「家事動線」を意識することが不可欠です。では、女性にとって家事がしやすい主婦目線の「家事動線」にはどのような特徴があるのでしょうか。

人の流れを意識した動線設計の重要性とは

家を建てる際に多くの人が意識しているのが「生活動線」。生活動線とは、家の中で暮らす人が玄関やリビング、寝室、トイレなど家の中をどのように移動するのかをルートで示したものです。マイホームにおいて生活動線は綿密に考えるべきものですが、その中でも炊事、洗濯といった家事をする際に移動するルートを「家事動線」と言います。

家事動線は、家の業務を担うことが多い主婦の目線で考えられていることが多い傾向にあります。そのため、逆説的に主婦目線での動線設計がなされていなければ、“主婦にとって家事がしにくい家”だとも評価することができるでしょう。主婦にとっても、生活のしやすさを左右するといっても過言ではない家事動線。家事の流れをスムーズかつ無駄な動きをなくし効率よくこなしていくためにも、主婦目線での移動しやすさを最優先することが肝となります。

たとえば、洗濯機の場所からベランダが近いだけで、水をすって重くなった洗濯物を運ぶ手間が省けるようになるでしょう。また、キッチンからリビングに行きやすい建物のつくりであれば、できたての美味しい料理を冷めることなく、テーブルで待つ家族のもとに届けることができるはずです。そうしたほんのちょっとした差が自宅における満足度の違いに表れてくると言えるでしょう。

家事の流れをスムーズにするつくりが理想

家族が多く、家事を全般的に担っている主婦の場合、「料理をしながら洗濯もする」という“ながら作業”がどうしても多くなるでしょう。さまざまな作業を同時並行で行うことを想定すると、キッチンと洗面室が離れていると「行き来するだけでも疲れてしまう」と感じる主婦の方も多いはずです。洗面室だけではなく、玄関とキッチンが遠い場合は、買い物から帰ってきたときやゴミ出しに行くときも、なにかと不便を感じるでしょう。

そうならないためにも、家事の流れをスムーズにするような家事動線を設計することが重要です。たとえば、キッチンから洗面室へは扉一枚で移動できる、リビングへ行けるなど、円状に移動できるかを意識することがポイントになります。部屋間を行き来しやすくすることで、動線の距離が短くなり、効率よく家事ができるようになります。

効率のよい家事を実現できれば、無駄な時間を削減することが可能です。そうすれば主婦の方のストレスの軽減になるだけでなく、一家団欒の楽しい時間も増えることが期待できます。ストレスが少なく使い勝手がいい家は、主婦はもちろん家族全員においてもメリットがあると言えるのです。

主婦目線の使いやすさは快適住宅の重要な基準

大半の家事を担っている主婦は、「洗濯室がキッチンの近くにあったら便利なのに」「水回りが離れていて不便」など日々感じているものです。家事動線がきちんと機能しないと余計な時間や労力を使ってしまうことにもつながりかねません。

そのため、主婦目線ならではの意見を取り入れることで、生活・家事動線が十分機能し、快適な暮らしが実現するでしょう。現在においても暮らしにおける家事の大半を担うのは女性なだけに、主婦目線を取り入れた間取りや動線にすることはもはや当たり前となっています。家庭の司令塔である主婦が暮らしやすい家=家族にとっても快適な家であること意識したうえで、住まい探しをすることをおすすめします。

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