人と住まいのコラム
「土地選びのキホン」が紹介する都心と郊外それぞれの暮らしのメリット

理想の暮らしを実現できるのは都心?郊外?

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土地選びのキホン

住宅の購入を検討する際に多くの人が悩むポイントの一つとして立地が挙げられます。 中でも都心と郊外のエリア選択は今後の生活スタイルを大きく左右する分岐点となるでしょう。都心は便利で華がありますが、その分、土地の値が張ります。一方の郊外は安くて広い家を購入できるだけに両者の利点は甲乙つけがたいところです。当コラムでは双方のメリット・デメリットを解説しつつ、住まいの理想について迫ります。

利便性の良さと土地のブランド力が魅力の都心

マイホームをどこに構えるかは、仕事やプライベートの利便性を重んじる人にとってもっとも重要な問題です。公共交通機関が充実している都心部なら、車がなくても電車やバスを利用することで目的地に向かい、途中駅で下車して別の用を済ますことも簡単です。通勤時間を短くできるため、満員電車に長時間揺られる必要もありません。ストレスが減るだけでなく、短縮した移動時間を利用して充実の余暇を過ごせることも都心暮らしのメリットと言えるでしょう。

また、東京都心には日本屈指の医療機関や教育機関、文化施設がそろっているので、夫婦で暮らすのにはもちろん、教育の観点で考えても子どもを育てるのにも不便がありません。特に目黒区や世田谷区、杉並区など都内でもグレードが高めな住宅地を並ぶ城南・城西エリアは治安も良く、さらに新宿や渋谷などの主要ターミナル駅まで電車で10分程度と、便利でなおかつ穏やかな暮らしを実現することが可能です。

駅周辺を中心に商業施設が充実している都心部では、帰宅途中で買い物に困ることもないでしょう。ただし、物価は郊外より割高である場合が多く、食品や日用品などの生活必需品も値段が高くつきます。自身の経済状況に見合わない家を購入してしまうと日々の生活とローンの返済だけで家計が逼迫する恐れもあるので、生活水準に合った理想の暮らしを実現できる物件選びをすることが重要になります。

広い敷地に自然豊かな環境が特徴の郊外

一方の自然豊かな郊外での暮らしは、家に帰ったら仕事を忘れてゆっくりと寛ぎたいとお考えの方に向いています。都心に職場がある場合、電車での移動時間が長くなることはやむを得ませんが、駅近の物件を選ぶことで、駅までの距離を縮めてトータルの通勤時間を短くすることは可能です。

郊外は都心部に比べて地価が安いため、同じ予算でより広い家を買うことができる点が最大のメリットでしょう。商業地がメインの都心部と異なり、自宅周辺の広い範囲が住宅地であるため、子育ては地域ぐるみで協力し合いながら行えます。生活するために車は必須ですが、大型のショッピングセンターでまとめ買いができるので、都心部より比較的安く必要な生活品を調達することもできるでしょう。

また、郊外なら誰もが憧れるような庭付き物件を手に入れることも夢ではありません。庭に家庭菜園などを設けて野菜や草花を育てるのもいいでしょう。庭がなくても近所に山や川などの自然があるので、子どもは季節の移り変わりを肌で感じながらのびのびと遊ぶことができます。職場と家庭にある程度距離があれば、平日は仕事、休日は家庭というようにオンオフがはっきした、メリハリのある暮らしができることも郊外に住むメリットです。

工夫次第で都心でも満足度の高い住まい実現も

都心部の戸建てを見てみると部屋の広さに不満を抱く方が多いことは事実です。しかし「都心の家は狭い割に高い」という固定概念に縛られてしまうと、マイホーム購入の際に素敵な物件を見逃してしまうかもしれません。都心部で快適に暮らせる家を見つけるにはいくつかポイントがありますが、それさえクリアすれば立地条件と居住スペースの両方の理想を叶えることができるのです。

都心に家を建てるならまず上下の空間の活用法を考えましょう。広くて落ち着くリビングがほしいとお考えだったら、1階部分を丸ごと使ってリビング兼ダイニングキッチンを設け、書斎や子ども部屋などは地下や3階に分散させます。部屋の仕切りを減らせば視覚効果で限られたスペースを広く見せることもでき、一つの窓から入る光をフロア全体で共有することも可能です。

高層ビルが建ち並ぶような地区に住居を移すときは騒音にも敏感になる必要がありますが、外の騒音はRC造などの遮音性の高い構造を採用することで難なく解決できるでしょう。狭小地を活かした無駄のない建物構造であれば、広さも快適性も確保することは不可能ではありません。このように都心でも工夫次第で満足度の高い家をつくれるのであり、そうしたコンセプトのもとで家をつくっている業者を見つけ出すことが都内で家を求める際にはもっとも重要なポイントとなるかもしれません。

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