人と住まいのコラム
「土地選びのキホン」が紹介する周辺環境が与える暮らしへの影響

周辺環境が与える暮らしへの影響

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土地選びのキホン

住宅を購入するにあたって価格や間取り、内装など、こだわりのポイントは人それぞれ。
しかし、快適な暮らしは“家そのもの”へのこだわりだけでなく土地や周辺環境に目を向けることが大切です。
人気路線のエリアや憧れの一等地にマイホームを構えることで、「理想の暮らしを実現したい」と考える方も多いですが、同時に周辺環境が自身の生活に与える影響についても考慮しておきましょう。当コラムでは、交通アクセスや生活に必要な施設など、新築住宅を購入する前に確認すべき周辺環境のチェックポイントを紹介します。

周辺環境は生活に大きく影響する

住宅を購入する際に日当たりやデザイン、間取りを気にする人は多いと思われますが、住宅環境だけでなく周辺環境や立地条件にも同様に気を配る必要があります。特に生活レベルにおける周辺環境はしっかり下調べをしないと知り得ることができないうえに、暮らしの快適さに直結する要素でもあります。家そのものは気に入っていても、その地域に不満を抱くこともよくあるケースなのです。

たとえば、家から少し離れたところだとしても、工場や倉庫があると平日の昼間に作業音が気になることがあるかもしれません。また、通勤や通学の途中に人通りの少ない裏路地や街灯のない夜暗い道などがあると、治安の面で不安が残ります。共同のごみ集積所の管理状況なども住んでから問題に気づくこともあります。近隣の住民とトラブルにまで発展してしまうと一層住み心地が悪くなってしまうでしょう。

このように土地選定は非常に重要であり、マイホーム購入後に思わぬ懸念事項が見つかることも珍しくありません。「購入前にきちんと確認しておくべきだった」と思っても後悔が残るだけなので、事前に周辺環境を入念にチェックしておくことが大切です。

周辺環境のチェックポイント5つ

周辺環境が生活に与える影響は大きく、現状のライフスタイルだけでなく将来的なライフプランにも大きく関係してきます。そのため、分譲・注文の種類を問わず新築住宅を購入する際には、事前に周辺環境や立地条件の下調べを行うようにしましょう。周辺の交通量や人の往来は平日と休日、時間帯によって異なるため、平日と休日の2回に分けて確認するのがベストです。その際には朝と夜の回に分けてチェックしましょう。実際に暮らし始めることを想定し、日常生活をシミュレーションしながら以下の5つのポイントを確認することをおすすめします。

  • チェックポイント①公共交通機関

    通勤通学に使う公共交通機関のアクセスを確認します。不動産業者から自宅から駅までの所要時間を聞いていたとしても、実際に歩いてどのくらいかかるかを確認しましょう。できれば実際に通勤する時間帯に合わせ、朝と夜の2回チェックできればベストです。朝方は道路が込み合いやすいため、歩道の歩きやすさも確認しておきましょう。夜は街灯があり、ある程度の人通りがあるかもチェックポイントです。駅では電車の時刻表を確認し、近くにバス停があればそちらも確認しておきましょう。

  • チェックポイント②生活に必要な周辺施設

    日常生活を不自由なく営むうえで、スーパーやコンビニといった食料品や日用品を購入できるお店の存在は欠かせません。スーパーは食品の品ぞろえや営業時間などは事前に把握しておきたいところです。また、お店の駐車場の面積や駐車台数もチェックしておくといいでしょう。車での買い物がしやすくなります。徒歩5分圏内にコンビニあると、ちょっとした買い物をするのに便利です。ほかにも銀行や郵便局などの金融機関や図書館の場所もあらかじめ知っておくと安心できます。

  • チェックポイント③緊急時に利用できる周辺施設

    急な病気や災害などの緊急時に利用できる周辺施設の場所も要確認事項です。内科や小児科、歯科など、普段の生活で利用頻度の高い診療科目を受診できる病院の場所を把握しておきましょう。急病の際に利用できる大規模な病院や救急病院が近くにあるとより安心できます。また、意外と利用頻度が高い市役所や公民館の位置も把握することをおすすめします。市役所が近いと書類の届け出や各種手続きがしやすく、公民館は災害時の避難場所に指定されることが多い施設です。

  • チェックポイント④子育てに適した周辺環境

    子育て中の方はもとより、将来子どもが生まれる予定の方は、子どもとの生活をイメージして周辺環境の下見を行いましょう。共働きの家庭が増えている昨今では、家の周辺の保育園や保育所の数は事前に把握しておくべきです。近年では待機児童の問題などがあるため、入園に必要な手続きや期間も合わせて調べておくといいでしょう。子どもたちの遊び場である公園が近所にあると便利であり、近隣の子どもを持つ家庭との交流の場にもできます。

  • チェックポイント⑤周辺地域の環境

    自治体の特徴や街の雰囲気もチェックすべき項目です。周辺を歩いているときに同じ地域に住んでいる人たちと出会ったら、挨拶をしてみるといいでしょう。地域に古くから住んでいる人や、商店街の経営者などに話を聞くことで、地域性や治安の良し悪しを把握できます。また、周辺に高層マンションが建つ可能性など将来的な開発状況も確認しておくと安心です。市役所にある「都市計画図」を読めば、将来的な開発計画を把握できます。

周辺環境をチェックは将来像をイメージしながら行う

家が建つ場所の周辺環境によって、生活の質は大きく変わります。家族の生活や子育てのためにも、住宅を購入する前に周辺環境を必ずチェックすることで不安を解消しておきましょう。その際には、将来的なライフプランをイメージしておくことが大切です。念願のマイホーム購入後に後悔することがないように、周辺環境を意識して住みやすい街であるかを確認しておきましょう。

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